冷凍・空調機に欠かせないフロンガスがオゾン層を破壊したり、地球温暖化ガスとして認定され、世界的にもその数値の高いガスを生産中止としたり、その取扱いに十分な注意を払うことを義務付けて、環境保全に警鐘を鳴らしてきました。
そこで日本としても、2001年「フロン回収・破壊法」を制定し、業務用冷凍・空調機器の廃棄の際は、必ず機器内のフロンガスの回収・破壊処分を義務付けてきました。しかし法施行後、その回収量が伸び悩み、原因追及を試みたところ、空調機のフロンガスはその最終回収量も然ることながら、使用中に何らかの原因でガス漏れを起こし、その大気放出量が予想以上に多いことが判明。
国としては、2015年「業務用機器の冷媒適正管理」や「充填の適正化、回収の義務」そして「冷媒ガス転換の促進」などフロン類のライフサイクル全体を対象とし、以前の回収・破壊法から「フロン排出・抑制法」に改正・施行しました。
ここで新たな枠組みとして、エアコンの持ち主を「管理者」として、点検義務を課したことです。
業務用冷凍・空調機の持ち主を「管理者」として、3か月に1回機器の「簡易点検」を自らが実施し、別に大型冷凍機は1年に1回、大型空調機は3年に1回、専門技術者による「定期点検」を実施し、「点検記録簿」を備え、ガス漏れの早期発見と機器の保全に努めることを義務付けることとなりました。
(※簡易点検は、外観や異常音、油のにじみなど 誰でも安全にできる点検)
(※定期点検は、専門家によるデータ測定などから総合的にガス漏れや機器状態の判定をする点検)
ちなみに、一般的空調機で使用された2000年以前の冷媒ガスはフロンR-22で、オゾン層破壊+温暖化係数1800倍。 2000年~2002年はフロンR-407Cで、オゾン層破壊はないが温暖化係数1770倍。 以降現存するフロンR-410Aは温暖化係数2090倍。 そして最新のフロンR-32は675倍となっています。
(※温暖化係数とはCO2二酸化炭素を1とした場合の数値)
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早わかり「フロン法と法定点検」ってなに!?
